英語のイディオム「let off the hook」は、直訳すると「釣り針から逃がす」という意味になりますが、実際には「大目にみる」「見逃す」「許す」といった意味で使われることが多い表現です。
誰かがミスや失敗をしても、厳しく責めずに見逃してあげるときに使われ、日常会話でも頻繁に登場します。
相手を責めずに済ませたいときにぴったりな便利フレーズです。
「let off the hook」の意味
「let off the hook」には以下のような意味があります:
- (人)を責任から解放する
- (人)を罰しないで済ませる
- (人)を大目にみて許す
この表現は、「本来なら責任を問われるべきところを、状況を察して見逃す」というやさしいニュアンスを含んでいます。日常会話では「許す」や「大目にみる」と訳すと自然です。
基本的に「let (人) off the hook」の形で使用します。
- 品詞:句動詞(phrasal verb)
関連する語形(他の品詞)
- off the hook(形容詞的に「助かった」「問題から逃れた」の意味で使われる)
- hooked(形容詞:夢中になっている)
「let off the hook」の変化
「let off the hook」は句動詞で、「let」は不規則動詞のため、以下のように変化します。
現在形 | 現在分詞 | 過去形 | 過去分詞 |
---|---|---|---|
let | letting | let | let |
「let off the hook」の発音
Let you off the hook
Let me off the hook
「let off the hook」のニュアンス
このイディオムは、「本来なら責任を取らされる立場にある人を見逃す」という場面で使われます。必ずしも「完全に無罪放免」という意味ではなく、「今回は大目に見る」「厳罰を避ける」といったニュアンスも含まれます。
「let off the hook」の使用例
日常会話での例文
He forgot our anniversary, but I let him off the hook.
彼は記念日を忘れたけど、私は見逃してあげた。
Mom let me off the hook for not doing the dishes.
お皿洗いをしなかったけど、ママは怒らなかった。
I was supposed to help, but they let me off the hook.
本当は手伝う予定だったけど、許してもらった。
ビジネスシーンでの例文
The manager let him off the hook with just a warning.
マネージャーは彼を警告だけで済ませた。
You can’t let them off the hook that easily.
そんな簡単に彼らを見逃すべきではない。
Although he missed the deadline, the client let us off the hook.
締め切りに間に合わなかったが、クライアントは許してくれた。
※このイディオムはカジュアルな印象があるため、非常にフォーマルな場では使用を避けるのが無難です。
「let off the hook」の類義語・反義語
類義語
- forgive(許す):道徳的な寛容さを強調
- excuse(大目に見る):形式的に免除するニュアンス
- pardon(赦免する):法的あるいは公式な場面で使う
反義語
- hold accountable(責任を負わせる):きちんと責任を問う
- punish(罰する):明確に処罰する
- blame(非難する):責任を追及する
「let off the hook」の使用上の注意
- カジュアルな表現のため、ビジネスメールや公的な文書には不適切な場合があります。
- 「誰が誰を見逃すのか」という文構造に注意が必要です(例:let + 人 + off the hook)。
「let off the hook」の追加情報
- 釣りの比喩が由来で、「釣り針から逃がす=捕らえずに放す」という感覚から派生した表現です。
- 映画やドラマでもよく使われる表現で、特に「刑事もの」や「学園ドラマ」の中で先生や警官が使うシーンが多く見られます。
- 日本人学習者がよく混同する表現に「get off the hook」がありますが、こちらは「見逃される」側の表現になります(例:I got off the hook.)。
まとめ
「let off the hook」は、誰かを責任や罰から解放する時に使われる便利なイディオムです。
日常会話からビジネスシーンまで幅広く登場しますが、使う場面には少し注意が必要です。
英語のニュアンスを理解して、場面に応じた使い分けを身につけましょう。
その他のイディオムもぜひ見てみてください!
イディオムはそのままの直訳では意味が通らないので、知っているか知っていないかで大きく違います!
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