「さすがに」という日本語はとても便利で、さまざまな場面で使われます。
「いくらなんでも」「当然ながら」「やっぱり」といった意味を込めることができ、話し手の感情や判断が反映される表現です。
たとえば:
- 「さすがに疲れた」
- 「さすがに彼も怒った」
- 「さすがにそれは無理でしょ」
英語では、このような「さすがに」のニュアンスを1語で表すことは難しく、文全体でその感覚を表現する必要があります。
この記事では、「さすがにって英語で何て言う?」という疑問に対して、状況に応じた自然な英語表現を例文付きで紹介します。
「さすがに」の英語表現(ニュアンスの違い付き)
カジュアルな言い方
まずはカジュアルな言い方から見ていきましょう!
Even I / Even he…
「さすがに私でも〜」「いくらなんでも彼でも〜」という意味で、意外性や限界を示します。
例文: Even I got tired after walking all day.
(さすがに一日中歩いたら私でも疲れたよ。)
Come on, that’s too much.
「さすがにそれはひどいでしょ」「いくらなんでも」と、相手の行動や発言がやりすぎだと感じた時の表現。
例文: Come on, that’s too much. You can’t blame him for everything.
(さすがにそれはないよ。全部彼のせいにはできないでしょ。)
Even for you / Even for them…
「(いつもは〇〇だけど)さすがに今回のは行き過ぎ」というニュアンス。
例文: That was harsh, even for you.
(さすがに君でも今回は厳しすぎたよ。)
フォーマルな言い方
- It was only natural that…
「さすがに〜せざるを得なかった」「当然〜だった」というやや丁寧な表現です。
例文: It was only natural that they reacted strongly.
(さすがに彼らが強く反応したのも当然だ。)
- Understandably
「理解できることだが」「当然ながら」という形で、相手の反応や結果に納得するニュアンスを出せます。
例文: Understandably, she was upset after hearing the news.
(さすがにその知らせを聞いて彼女が動揺したのも無理はない。)
- To be fair
相手にある程度の理解を示しつつ、「さすがに〇〇だったのは仕方ないよね」とフォローする感じの表現です。
例文: To be fair, he did warn us in advance.
(さすがに彼は事前に警告してくれてたしね。)
ネイティブがよく使う表現
I mean, seriously…
カジュアルで少し呆れたようなトーン。
「さすがにそれはないでしょ」と言いたい時によく使います。
例文: I mean, seriously, who eats pizza with a fork and knife?
(さすがにそれはないって。ピザをフォークとナイフで食べるなんて。)
That’s pushing it.
「やりすぎ」「さすがに限界でしょ」という意味で、相手の要求や言動が行き過ぎた時に使われます。
例文: Asking me to work all weekend? That’s pushing it.
(土日全部働けって?さすがにそれは無理。)
Even they couldn’t handle it.
強い人やプロでさえ対応できなかった時に、「さすがに〇〇でも無理だった」と言いたい時にぴったり。
例文: Even the experts couldn’t fix the bug.
(さすがに専門家でもそのバグは直せなかった。)
間違えやすい表現
「さすがに」を直訳して “as expected” や “of course” と使うと、文脈によっては逆の意味になることがあります。
たとえば: ❌ As expected, he got angry.(=「やっぱり怒ったね」の意味)
⭕ Even he got angry.(さすがに彼も怒った)
「as expected」は「思った通り」であり、驚きや限界を表す「さすがに」とはニュアンスが異なります。
使う場面の具体例
日常英会話
I usually don’t complain, but even I couldn’t stay quiet this time.
(普段は文句言わないけど、さすがに今回は黙っていられなかった。)
Seriously? You’re eating again? That’s pushing it.
(マジで?また食べてんの?さすがに食べすぎじゃない?)
ビジネスシーン
Understandably, the client was frustrated after the delay.
(さすがに納期が遅れてクライアントが怒ったのは当然だ。)
To be fair, the team did work overtime to meet the deadline.
(さすがにチームは締切のために残業して頑張ってたよ。)
SNSやカジュアルな投稿
Even my cat was like, “Nope, not today.” 😂
(さすがにうちの猫も「今日は無理」って感じだった。笑)
まとめ
「さすがにって英語で何て言う?」という問いに対して、以下のような表現を状況に応じて使い分けましょう:
- even I / even he / even for you:限界・意外性を強調
- that’s pushing it / come on, that’s too much:相手の行動が行き過ぎた時に
- understandably / to be fair / it was only natural:フォーマルで冷静な結論を伝える時に
「さすがに」という日本語の複雑なニュアンスを英語で伝えるには、文脈や感情をよく考えることが大切です。
この他にも、ふと「英語で何て言うんだろ?」と思う表現を紹介しています!
ぜひ参考にしてみてください!
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